他界
KENというスペース

2010年、春ごろだったのか、造形の仕事で知り合った粟津ケンさんが「何か始める!」と、テナントを物色しはじめていた。ある時は私の地元の川崎でも場所を探していた。そして辿り着いたのは三軒茶屋のある地下のスペース。箱のイメージを二人で考えながら、違った人の意見も反映されて真っ黒い、でも暗くはない心地よい空間が出来上がった。自分が演奏するとしても、赤や青の派手な照明と管理された音響システムの中ではやりたくなかったから、そのイメージは随分と反映されて形になったような気がします。こけら落としは西江雅之さんのトークライブ。トークのPAというのは難しいんだ。それがまず素晴らしい発見だった。映画「サウダーヂ」の録音でも感じたのは普通の喋りの音楽性というか、人そのものの唄のようなもの。それはこれからもKENの一つのテーマとして追及できるものだと思う。さらば管理されたロックミュージック。これからはほんの少し原始に戻るのです。